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集中するためには

人は紙の上にある考えを書くときには、その全注意力は自動的に書くことに集中されることになる。

それは、精神というものは、ある考えを考えながら同時にそれと違ったことを書けるようにはつくられていないからです。

そして、あなたが紙の上にそれを書いているときには、あなたの心の上にもそれを「書いて」いるのです。ある考えを紙に書きだしてみると、ずっと長くずっと正確にそれを記憶していることがなによりの証拠です。

そして、ひとたび精神集中のための紙と鉛筆のテクニックを身につけてしまえば、ざわついたなかでも、その他、気を散らすどんな環境のなかでも考えることができるようになる。だから、考えたいと思ったときには、いたずら書きでもなんでもよいから、なにかを紙に書いてみることです。

「心なえたるときは原稿用紙に向かってペンをとる」とうたった詩人がいたが、彼はこの心理学を心得ていたのだ。

「今」と「いつか」それからもうひとつ覚えておいてほしいことは、今という言葉は成功のための魔法の言葉ですが、明日、次の週、あとで、いつか、という言葉は、しばしばけっしてという失敗の言葉と同義語ですということだ。もし手紙を出したいのだったら、今すぐそれをすることだ。

意思決定をしなければならないのだったら、すぐ下すことだ。仕事に役立つアイデアが浮かんだら、今すぐそれを出すことだ。

もちろん、事柄によっては、熟慮を要し、時間をかけて考えなければならないこともあるが、重要度の低い事柄や急を要する事柄は、「すぐやる」ほうが得策です。すぐ行なうということは、事柄を記憶したり、記載したり、転記したりする手間を省くだけでなく、一つの事柄を心のなかに抱きつづけていることからくるストレス解消にも効果がある。

「今日できることは明日に延ばすな」という格言をあなたの生活に生かすことです。今すぐという言葉は物事をなしとげるが、いつかとかいずれという考え方は、たいてい失敗を意味するということを忘れないでほしい。