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四隅の時間

私は、自分のために一定の時間をとっておく必要を力説し、「あちこちで節約した断片的な時間は、寄せ集めて、邪魔されない一つの一定の時間にするわけにはいかない」と述べた。 

たしかにそのとおりには違いないのだが、だからといって、断片的な時間を、短い時間だからと無為に過ごしてよいというわけではない。 

一〇分とか一五分とかいったごく短い時間でも、そのような時間を活用するのに適した活動がいろいろとあるものです。

たとえば人に葉書を書くとか、辞書を見て調べておくとか、メモの整理といったことは、そのような小さな時間のほうがかえって効果的です。

医者の待合室で待つ時間とか、人と会う約束をして待たされた時間なども、このような心がまえでいれば、いくらでも活用できるはずです。 

作家のアーノル「一日はトランクのようなものだ。やり方さえ知っていたら、そのなかに二倍のものを詰めこむことができる。

はじめから真ん中に物を投げこまないで、四隅とわきのほうに隙間をつくらないように詰め、真ん中へは最後に詰めることだ。

もし四隅の時間を無駄なく使うことができるならば、あなたも一日を二倍に使うことができよう」と語っているが、ここでいわれている「四隅の時間」とは、このような断片的な時間を効果的に活用することをいっているのです。

たとえそれが一日のごくわずかな時閧であろうと、そのような時間を連続的に使って一貫したことを毎日続けていれば、長い期間にはあなたが予想もしなかったような大きな成果があがるものです。